せっかく外壁を塗り替えるなら、おしゃれな外壁にしたい!と考えられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
おしゃれな外壁にする際によくおこなわれるのが、「外壁の色分け」による塗り替えです。
でも、外壁の塗り替えって1色だけしかダメなんじゃないの?そう思っている方もいらっしゃると思います。しかし実はそうではありません。外壁の色の塗り方に決まりはなく、希望を業者に伝えればその希望通りに塗ってくれることがほとんどです。
外壁の色分けは、塗料を2色以上用いて1階と2階部分で色を分けて塗ったり、出っ張り部分だけ色を分けたりすることができます。
ぜひ、ご自分のおうちの塗り替えの参考にされてみてください。
1,上下での色分け
上下での色分け、つまり1階と2階を別の色で塗る方法です。外壁を色分けして塗装する際の、最も一般的な方法です。
1階部分に濃い目の色、2階部分に明るい色を持ってくることで、重厚感のある印象を与え、またおうちを広く大きく見せる効果があります。
また、明るい色を採用すると爽やかなイメージを、茶色や黒系などの暗めの色を採用するとシックなイメージを与えることができます。
また外壁の色分けの方法として、2階部分に濃い目の色を持ってくることもできます。
落ち着いたイメージになります。
2,左右での色分け
外壁の色分け方法には、上下で色を分ける方法の他にも、左右で色を分ける方法もあります。
建物の左右で色を分ける(縦で色分けする)と、スタイリッシュな印象を与えることができ、建物にメリハリをつけることができます。
3,出っ張り部分のみの色分け
大幅な色分けはしたくないけど、少しだけでも取り入れたい。
そんな場合には、ベランダなどの出っ張り部分のみを色分けする方法があります。出っ張り部分のみを色分けすることで、建物をオシャレにより立体的に見せることができます。
ベランダ部分のみを色分けするだけでも、見た目の印象は大きく変わります。
また、ベランダの色と合わせ、建物の前面部分も同色に塗り分けることで、よりオシャレな外観になっています。
門塀の色と同じ色をベランダ部分と出窓部分のみに塗り分けをしてみますと門塀と同じ色を配色することで、オシャレ度が一気に増しています。
建物の四隅と玄関の柱に同系色を持ってきたり、ベランダ上部の付け柱(飾り)にも同じ色を塗ることで、全体的にまとまりがありスタイリッシュな印象を与えています。
4,個性的な色分け
外壁の色分けも上下・左右での色分けや、出っ張り部分の色分けなどの方法でなく、もっと個性的にしたい!と考えられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
・お家の上下の中心部分のみに濃い青を配色し、明るいベージュとのコントラストを出す。明るい印象に加え濃い青を入れることで落ち着いた雰囲気も与えることが出来ます。
・前面の玄関部分上部のみを濃い茶色で塗装しています。全体的にクリーム色を使うことで明るい印象になります。濃い茶色を一部分に入れることで高級感が更に増しています。
・上下の色分けと加え、2階部分の一部も1階の外壁色と同じ色を配色し、重厚感がありつつオシャレなイメージになります。
・上下の色分けに加え、2階部分の一部に1階部分と同じ色を使用し、柄を取り入れる塗装もあります。ワンポイントで柄を入れるだけでも、オシャレ度がグッと増しています。
・ベランダ部分のみの色分けですが、ベランダのみに複数の色を使用してレンガ調に塗り分けもできます。同じベランダ部分のみの色分けでも色分け方法を変えることで、オシャレさも格段に変わってきます。
このように、外壁の色分け方法には決まりはなく、塗りたいように変化をつけることができるのです。外壁の色分けやデザイン性のある塗り方は、業者によっては断る場合もありますので、やってみたい配色方法がある際には事前に業者に相談してみるとよいでしょう。
5,外壁を色分けする際のポイント
ではいよいよ外壁の色分けをしたいけど、どのような色を配色すればいいのだろうか?
そんな風に悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は外壁の色分けには、好きな色を全て配色すればOKというわけではありません。色分けをする際にもポイントがありますので、こちらのポイントを取り入れてステキな色分けにしてみましょう。
その① 同系色の2色を選ぶ
色はたくさんの種類があります。同系色の2色を選ぶと一番簡単に外壁の色分けをすることができます。同系色とは、色相環でとなり合っている色や近い位置にある色のことを指します。
例えば、赤の隣はオレンジ、オレンジの隣は黄色、黄色の隣は黄緑などといった色です。
その② まとまらない場合の切り札!「セパレーションカラー」
お気に入りの2色を外壁に塗りたい!でもなかなか色がまとまらない・・・そんな時には「セパレーションカラー」を入れるとよいでしょう。
セパレーションカラーとは、2色の間に別の色を入れることであり、セパレーションカラーが各色の境界線となりそれぞれの色を独立させる働きがあります。セパレーションカラーを入れることによって、選んだ配色をより効果的な配色にすることができます。またセパレーションカラーには、色同士を分離させることで強烈すぎる配色を和らげる効果があったり、差があまりない配色を引き締めたりと、各色の見え方を調節する働きもあります。
目立つ色より無彩色や低彩度色(主に白や黒)を選ぶと、簡単にセパレーションカラーとして取り入れることができます。
その③ 外壁の色に選ぶ数は最大3つまで!
外壁の色を選ぶ際は、好きな色をたくさん取り入れたいと考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、色選びは3つまでにするとまとまりが出て、オシャレな印象を与えることができます。色の数が多すぎると各色の主張がうるさくなってしまい、まとまりがなくバラバラになってしまいますので、3つに絞ることを頭に入れて色選びをするとよいでしょう。
3色を選ぶ基準として、「ベースカラー」「アソートカラー」「アクセントカラー」の3つに分けて選ぶと選びやすくなります。
・ベースカラー
塗装面積が一番大きい色のことで、外壁全体の70%を占める色です。おうちの背景色となりますので、全体のイメージを大きく左右します。
なお、ベースカラーには赤や緑などの鮮やかな原色は不向きです。近隣のおうちの色からも逸脱しすぎない色を選ぶようにしましょう。
・アソートカラー
・アクセントカラー
6,ディスプレイ越しの色と実際の色は違う!?
コンピューターを使用して外壁の色分けのイメージをつかんだとしても、実はそのイメージ通りに外壁塗装ができるというわけではありません。これは、コンピューターを使用してシミュレーションしたイメージの色は使用しているコンピューターのディスプレイ次第で色の見え方が変わってしまうからです。たとえ同じ色を選んでいたとしても、見ているディスプレイ越しには違う色で表されていることもありますし、カラーシミュレーションをした画像を印刷して見てみようとした場合にも、使用しているプリンター次第で違う色で印刷されてしまうこともあります。
そのため、コンピューターを使用してカラーシミュレーションをした場合には、その色で決定してしまうのではなく、あくまでイメージであるという認識を持っておくようにしましょう。
7,色の面積効果を理解した上で色分けをしよう
色は大きくなると、次のような見え方となります。
これは「色の面積効果」と言い、色の大きさによって見え方が変わってしまう視覚効果のことです。
①明度:色が薄く・明るく見える
②彩度:色が鮮やかに見える
③色相:色が強調されて見える
①では、「思っていたイメージの色と比べて薄く見える・・・」「思っていたより明るかった・・・」ということになる可能性が高く、②では「派手になりすぎた・落ち着かない」、③では「こんなに赤っぽかったかな・・・」などのように感じやすくなります。そのため、色を決める際にはA4サイズの色見本を用意してもらうとよいでしょう。
同じ色であっても蛍光灯の下で見た場合と、太陽光の下で見た場合では色の見え方が変わってきます。そのため、業者にA4サイズの色見本を準備してもらったら、実際におうちの壁に当ててみて太陽光の下で確認してみるようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。外壁の色分けにはさまざまな方法があり、おしゃれな仕上がりにするにはポイントもあります。
外壁の色分けを検討されている方は、こちらの記事を参考にしていただき、納得のいく外壁の色分けをおこなっていただければと思います。