外壁塗装の耐用年数は?

外壁塗装における「耐用年数」とは、塗装をしてから次の塗り替えが必要になるまでの年数を言います。

『外壁塗装の耐用年数はどのくらいなのか?』

『耐用年数が過ぎたら何をすればよいのか?』外壁塗装考えるにあたってこういった疑問をお持ちではないですか?

耐用年数が過ぎた外壁は、塗り替えや補修、外壁材の交換が必要です。

この記事では、外壁塗装の耐用年数を塗料や外壁材ごとに紹介します。また、注意するべき外壁の劣化症状やそのメンテナンス方法についても解説します。

塗料の耐用年数は10年が目安!

まれに、「外壁塗装は30年以上もつ」と営業をしてくる訪問販売の業者がいます。
しかし、現在製造されているほとんどの塗料が30年以上の耐用年数ありません。
 
このような営業トークをしてくる業者は悪質である可能性が高いので、注意しましょう。
 
耐用年数がある外壁の部位は以下の3つです。
 
 1.塗装
 2.外壁材
 3.シーリング(コーキング)
 
「シーリング(コーキング)」とは、外壁の目地や隙間を埋めるためのゴム状になっている素材です。
 
上記のうち、最も寿命が短い材料によって外壁のメンテナンス時期が決まります。
例としまして、塗装の耐用年数が10年、外壁材の耐用年数が20年、シーリングの耐用年数が7年だった場合、外壁のメンテナンスが必要な時期は7年となります。
このため、塗装の耐用年数だけではなく外壁材やシーリングの寿命も考慮しなくてはなりません。

 

塗装の耐用年数

以下では、5種類の塗料における耐用年数と特徴を紹介します。

ウレタン塗料

伸縮性に優れ、光沢がある塗膜(塗装の膜)を形成するのが特徴です。

耐用年数は8〜10年で、下塗りを含めた3回塗りの価格は1平方メートルあたり2,100〜3,000円が相場です。

ウレタン塗料は、外壁塗装の工事費用を抑えたい人に適しています。

シリコン塗料

耐用年数と価格のコストパフォーマンスに優れた、最も人気が高い塗料です。

耐用年数は10〜15年で、下塗りを含めた3回塗りの価格は1平方メートルあたり2,600〜4,200円が相場です。

外壁塗装でどの塗料を使えばよいのか迷う人にはシリコン塗料が向いています。

ラジカル塗料

2012年に登場したばかりの最新塗料で、最もコストパフォーマンスが高いです。

耐用年数は14〜16年で、下塗りを含めた3回塗りの価格は1平方メートルあたり2,900〜4,500円が相場です。

ラジカル塗料は、新しいものを積極的に採用したい人に適しています。

フッ素塗料

耐用年数が非常に長くてメンテナンスの手間が省ける塗料です。

耐用年数は15〜20年で、下塗りを含めた3回塗りの価格は1平方メートルあたり3,500〜4,800円が相場です。

フッ素塗料は、耐用年数が長い塗料を求めている人に向いています。

無機塗料

シリコンやフッ素塗料に無機質な材料を混ぜることで劣化しにくくした塗料です。
元となった塗料や無機材の配合量によって品質が変わります。

耐用年数は5〜25年で、下塗りを含めた3回塗りの価格は1平方メートルあたり3,600〜5,300円が相場です。

無機塗料は、高耐久の材料を求めていて塗料の良し悪しを見抜ける人に向いています。

 

 

外壁材の耐用年数

外壁材の耐用年数は10〜40年程度です。
塗料の耐用年数が残っていても、外壁材が寿命を超えていたら意味がありません。
 
住宅で使う主な外壁材は以下の3種類です。
 
 1.サイディング 20~30年
 2.モルタル   30年以上
 3.タイル    30~50年
 

シーリング(コーキング)の耐用年数

シーリングの耐用年数は7〜10年程度です。
シーリングの劣化を放置すると、そこから外壁材全体の劣化(膨れや剥がれ)につながってしまうことも多々あります。
なので、シーリングのメンテナンスは塗装や外壁材のメンテナンスと同様に重要です。
サイディングやモルタルの目地に利用するシーリングは、外壁に使う材料のなかで最も耐用年数が短いです。
そのため、塗り替えをしないでシーリングの補修だけをするケースも。
シーリングの耐用年数は商品によって異なるため、見積もり段階で業者に確認しておきましょう。
また、業者やメーカーによっては、シーリング工事のことを「コーキング工事」「シール工事」ということがあります。
 
 

メンテナンスするべきかの判断基準は?

自宅の外壁をメンテナンスするかどうかを判断する方法が2つあります。

1. 年数で判断する

前回の外壁塗装から10年を目安に塗り替えをする場合が多いです。
理由は、前回の塗り替え時期である10年前によく使用されていた塗料が「ウレタン塗料」や「シリコン塗料」だからです。
どちらも10年程度で塗り替えが必要な塗料となります。
シリコン塗料を使っていたと確信が持てるのなら前回の塗り替えから12年、フッ素塗料であれば15年を目安に塗装するとよいでしょう。
50年ほどが経過していたら、外壁材自体の寿命が来ているかもしれません。
その場合は外壁材の交換も検討が必要です。
 

2. 劣化症状で判断する

年数で判断するよりも確実性が高い方法です。
年数はあくまで目安にしかなりません。
外壁の劣化状態を直接確認して塗装するべきかを見極めます。
以下の劣化症状が見つかった場合は、塗り替えを検討する必要があります。

チョーキング

外壁をさわった時に白っぽい粉がつく現象をチョーキングと言います。
色をつける材料「顔料」が、塗料の劣化によって露出していることが原因です。
チョーキングを放置していると、外壁の下地材が劣化しやすくなります。
下地材が劣化すると、家全体の耐震性に悪影響を及ぼすこともあります。
数日、数週間で大きな被害に繋がることはありませんが、早めに対処しましょう。
 

その他の現象

・カビ

年数が経つと外壁塗装の表層面が水分を含むようになってしまいます。

その水分が原因となって、カビや藻が発生します。
 
日当たりの悪い北面の外壁などは、特にカビや藻の汚れがひどくなりやすいです。
 

・変色・退色

主に紫外線が原因となって、塗料の中の「樹脂」「顔料」が劣化することで変色や退色が発生します。

見た目が悪くなっているだけで、耐震性などに影響はありません。

しかし、メンテナンスのサインだと思って、早めに塗り替えなどを検討しましょう。
 

・ひび割れ

外壁材や塗装が割れている現象です。
塗装や外壁材の劣化によって発生します。
シャープペンの芯が入るほどの隙間があるなら塗り替えや補修が必要です。

・膨れ

塗装がふくれている現象です。
外壁材と塗装部分の密着性が失われると起こります。
塗り替えをしないで放置をすると「剥がれ」になっていきます。

・剥がれ

塗装が剥がれている現象です。
外壁材と塗装部分の密着性が失われると起こります。
塗装の下地や外壁材が露出しているため、塗り替えが必要です。
 

まとめ

前回の塗装からの経過年数、または、外壁の劣化状態から判断するのが良いでしょう。
経過年数から判断する場合は、前回使用した塗料の種類などを元に、適切なメンテナンスの時期を判断します。
劣化症状で判断する場合は、チョーキングやカビ、ひび割れ、剥がれなどがないか、実際に外壁を見て確認します。

メッセージ

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生まれ育った滑川町で、川本住宅工房をスタートしてから26年が経ちました。
私はこれまでたくさんの住宅工事に携わってきましたが、お客様が住宅を建てるというのは、1度の人生の中でそう何度もあることではありません。

現場ひとつひとつが一度きり、どんな些細な事も見逃さず・妥協せず・実直に住宅工事と向き合ってきました。
地元の皆様からご紹介をいただける喜びをかみしめながら、皆様のご期待に沿えるよう現場ひとつひとつを大切にしてまいります。

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